マンションリノベーション⑥(断熱について)

今回は「断熱」についてです。

古いマンションでは、外壁に断熱材が装着されていなく、
冬は寒風で冷やされ室内を冷たくし、夏は太陽からの灼熱をコンクリートに
蓄熱して、夜中に室内に放出します。
断熱性能に劣る窓回りも冷気・暖気をそのまま伝えます。

冬も夏も快適に暮らせるリノベーションのポイントは、外壁と窓回りの断熱改修です。

外壁室内側の断熱改修として
戸建て住宅で多く使われる
グラスウール等のロール系の断熱材は結露で吸湿することがあり、
発泡スチロール等の板状の断熱材は装着部周辺に微小な隙間が空くことがあるため、
マンションリノベーションでは現場発泡吹付系が適しています。

窓の断熱改修
熱損失の最も大きい窓の断熱改修は下記の3つがあげられます。

①単板ガラスを複層ガラスに交換する。
サッシ枠の断熱性能が低くサッシ回りに隙間がある機密性の低いサッシの場合、複層ガラスに交換しても期待したほどの断熱効果が得られないことがあります。
サッシは共用部分のため、管理組合の承認が必要となり、費用も高額になります。
大規模修繕工事の際の全部屋交換を待つことが現実的です。

②インナーサッシ(内窓)を取り付ける。
インナーサッシの取り付けは専有部分の工事となるため、管理組合の承認事項に当てはまらず、工事も簡単で費用も比較的安く済みます。
マンションリノベーションでは多く採用されています。

③ガラスに遮熱フィルムを貼る。
一般的に透明の遮熱フィルムは貼れると考えられますが、色がついた遮熱フィルムはマンションの外観に影響があるため貼ることはできません。
上記2つにくらべ費用は安価ですが、耐用年数は10年程度と云われています。

マンションリノベーションでは、外壁室内側の発泡吹付系の現場施工と
インナーサッシの取り付けが効果的であり、多く採用されています。

※この記事は横浜マンションナビからの転記です
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